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2017/06/05 20:07

『バスケットワーム』を着用することでオムツいじりの問題行動がなくなった事例をご紹介します。
着用直後からオムツいじりの行動はなくなり、7か月後には通常の衣服を着ても大丈夫になりました。
着用と同時にうんちが出たことを知らせる代替行動を教えることが大事です。
<『バスケットワーム』の着用事例>

 被験者は、着用開始時点において、年齢:4歳2か月、DQ(発達指数)43、性別:男の子で、言語コミュニケーションは限定された要求が可能な程度であり、24時間オムツ着用、トイレ経験なしであり、すでに約1年間に渡り、昼夜を問わず排便時にオムツに手を入れて、壁、床、ベッド、手、顔などを汚す問題行動を持ち、本人、家族ともに日常生活に支障をきたしていた。着用以前の対処法として、排便直後(オムツに手を入れる前)にオムツ交換を行うことや、排便直前の行動を合図にトイレに連れていくことを試みたが、排便とほぼ同時に問題行動を開始していること、24時間監視が困難であることから、解決は困難であった。また、衣服の工夫として、一般のつなぎ服(作業服、着ぐるみ風パジャマ)、オーバーオールの着用は一定の効果が得られたが、被験者が脱衣の方法を習得する度に問題行動は再発した。さらに、ロンパース下着の股下のボタンをズボンの上から固定するなどの方法も試みたが、そのような特異な衣服の着用方法やいつもつなぎ服を着ていることに対し、親は周囲からの質問を受けることが多く、説明に苦労していた。

 図は着用を開始した月を第1月とし、第12月までの1年間の着用時間と便いじりの発生頻度をプロットしている。ここで、着用時間は1日の覚醒時間のうち『バスケットワーム』を着用した時間の月平均であり、発生頻度は、手で便を触った形跡があれば全てカウントし、一月で発生した回数の総数とした。第0月以前は、ベースラインとして測定したもので、着用開始前3か月間のデータを示している。測定は日常の生活の中で行われ、測定のために条件や制限は一切設定していない。図より、着用開始以前は平均して週に2~3回程度の頻度で問題行動が発生していることが分かる。本事例では、母親が主婦であり、被験者はほとんど常に母親の目の届く範囲にいた。平均して1日に2回の排便をし、排便とほぼ同時にオムツに手を入れることから、オムツに手を入れる仕草を排便の兆候として母親が察知し、便に触れる前にオムツ換えを行うことができれば便いじりを阻止することができるが、例えば、食事の準備中に被験者が目の届かない部屋に移動するなどして、母親の視界から離れた僅かな時間に問題行動は発生した。『バスケットワーム』は、第1月から第7月に平均して覚醒時間の内8~10時間着用された。実際には、週4~5日に覚醒時間中すべて着用し、残りの日数は通常の衣服を着用した。『バスケットワーム』を着用している間は被験者は排便してもオムツに手を入れることができないため、便いじりは100%阻止された。代わりに衣服の上から便をいじるなどの行動も見られなかった。無理に脱衣を試みようとする様子もなく、母親は被験者の様子や匂いにより排便に気づき、対処が可能であった。第1月の2回、第4月の1回の事象は、何れも『バスケットワーム』を着用していない時に発生した。一方、母親は『バスケットワーム』の着用を開始すると同時に、排便の度に「うんちでた」と発声させる練習を開始した。この成果により第5月には、被験者は排便後に言葉でその事実を伝えることができるようになった。第8月から被験者は平日の9時から14時に児童発達支援センターに通園をはじめた。通園に伴い、着用時間を意図的に減少させたが、行動の再発生は認められなかった。第9月からは園と自宅でトイレトレーニングが開始され、覚醒時間中は『バスケットワーム』の着用およびオムツの使用を中止した。第12月では、排尿はほとんどトイレで行い、排便は布パンツまたは夜間オムツに履き替えたのちにオムツで行い、排便後に親に知らせることで親が対処する方法に定着した。斯くして便いじりの問題行動は消滅した。

参考:特許公開 2018-035484号

※この事例では、『バスケットワーム』の着用と同時に、排便の度に「うんちでた」と発声する練習を始めています。具体的には、排便に気付いたら、オムツを交換する前に「うんちでた」と声がけして真似させるようにします。上手に「うんちでた」と言えたら素早くオムツを交換します。やがて、声がけがなくても「うんちでた」と発声できるようになります。発声が難しい場合でも、お腹をぽんぽん叩いて知らせる方法や、絵カード等で知らせる方法などが考えられます。